不動産投資の失敗パターン【よく聞く事例3選】
少し古いデータですが日本のマンション価格は年々上がっています。
わずか5年前と比べると1,5倍近くに高騰しており、今後もこの流れは変わらないと予想しています。
不動産投資で一番大切なのは「とにかく安く買う」ことなので、高値掴みをしてしまうと、一発で命取りになりかねません。
仕事柄、投資家と話すことが多いのですが数々の失敗事例を聞くと、ある程度パターン化している感もあるので、今日のブログではその辺をまとめました。
新築ワンルーム投資
これは代表的な失敗事例です。
「新築×区分」の時点で私なら投資しません。
新築の区分マンションは新築一棟物と比べて「利益の乗せ方」が半端じゃないので、利回り3%の毎月マイナス1万円みたいな投資です。
毎月1万円の補填をして、年金や生命保険変わりの投資をするくらいなら、そのお金で普通に貯金や保険(必要な内容のみ)に入った方が絶対良いでしょう。
区分マンション×新築×都内、という組み合わせが多いですが、狙われる層は完全に「年収500万以上のサラリーマン」です。
属性が良いので金融機関も数戸までなら融資をポンポン出してくれます。
不動産会社も金融機関も実はそんな物件儲からないことを承知の上で勧めてきて、お金を貸してくれるわけです。
普通にシミュレーションをすれば一発ですが、毎月の収支がマイナスになるのがすぐに分かるのですが、ゴリゴリの営業マンに押されるとなんとなくその気になってしまうのだと思います。
サブリース物件(利回り悪化)
これもよく聞きます。
サブリースはこちらの記事に詳細が書いていますが、アパマン経営は満室が前提なので、自分で動けば満室になるのにわざわざサブリースにする理由がありません。
- サブリース業者が言う「想定家賃」はあくまで想定
- サブリース業者が入った瞬間、利益が抜かれることが確定する
- サブリース業者にも「借地借家法」が適用されサブリース業者は手厚く保護される
細かいものは色々ありますが、これだけでも充分過ぎるほどやってはいけないはずです。
幻冬舎さんの記事にもありますが、「家賃保証してくれるなんて安心だー」と楽さを求めたら良いことは一つも起きないでしょう。
土地値が安すぎ物件
3年以上前の「複数法人スキーム」で物件を購入したり、同時期のかぼちゃの馬車の投資家によく見られたパターンです。
そして、いまも沢山売られています。
例えば「土地値3,000万円、法定耐用年数切れの物件が1億円で売られている」みたいな物件です。
売買価格と物件の評価額の乖離がありすぎて、売りたくても残債を下回る金額でしか売れない期間が何年も続きます。
かぼちゃの馬車やアルヒの不正融資のニュースで、街でボードを持って「このままでは破産する」抗議している人達を見ましたが、「売りたくても安値でしか売れない」からあのように抗議しているわけです。
しかし、この土地値が安すぎパターンでも成功するやり方もあります。
田舎の高利回り物件は土地値が安い傾向にあるものの、収益性は抜群によくて7年くらいで完済できる物件もあります。
高利回りなので投資資金の回収が早く、投資資金を回収してしまえば土地値がいくらでも関係ありません。
持っているだけで儲かるキャッシュマシーンになり、わずかな価値の土地も共同担保で使えたりするかも知れません。
要は大した儲からない物件を高値掴みしてしまうと、その時点でアウトなのです。
以上がここ数年でよく聞く失敗パターンですが、楽して儲けたいのは人間の本能です。
それに打ち勝ち、地道に取り組めば不動産投資はまだまだ美味しい投資なのは間違いありません。