使うべき?保証協会付き融資まとめ
「信用保証協会」「保証協会制度」なんて普通に会社員をしてるだけでは聞かない単語だと思います。
不動産投資家は金融機関に融資相談に行くと、「保証協会の審査が通ったらいけると思います」など言われることも多いはずです。
この保証協会ですが、簡単に言うと名前の通り「保証人」です。
保証協会の審査に通れば、保証協会が大家の保証人になって借金を肩代わりしてくれるので銀行からすると貸倒れリスクが格段に少ないのです。
特に少額の融資は支店長決済である事が多く、保証協会無しで貸付けて万が一貸倒れが起きた日には、その銀行が全て負担せざるを得なく支店長の責任になります。
支店長の出世の道が閉ざされてしまうので保証協会という保証人がいた方がハードルは一気に下がります。
※東京都保証協会
https://www.cgc-tokyo.or.jp/
制度概要
保証協会は全国に50以上、47都道府県と特定の市にそれぞれあります。
なので、「保証協会付きなら何とか融資を出せます・・」と言われた場合、審査をする保証協会は基本同じなので審査結果も同じになってきます。
あちこち金融機関を回って審査しても無駄なので窓口は一行で充分です。
基本は80%らしい
信用保証協会の審査に通過した場合、通常は「残債の80%」を肩代わりしてくれるそうです。
つまり、融資した金融機関が残りの20%は保証しなくてはならず、20%と言っても金額が大きければ中々のリスクなのです。
これを「責任共有制度」と言い、融資する金融機関も慎重になります。
それに対し例外的に100%を保証協会が保証する「責任共有対象外」という制度もあり、こちらが金融機関からすると貸倒れリスク(支店長の左遷リスクも)ゼロなので融資してくれ易いです。
融資可能額は売上額や前年度比で見られることが多い為、初めから大口融資は難しいですが業歴の浅い人には味方になるのが保証協会です。
最初は保証協会付き融資で取引実績と返済履歴を作り、のちにプロパー融資(保証協会無しの融資)にしていくのが通常でしょう。
申込み方法
保証協会に直接申し込む方法はありますが、基本は金融機関を窓口にして申込む事をお勧めします。
「保証協会の審査に通ったら融資する」と言われて直接申込みするのも良いですが、一部の地域では金融機関を窓口にした申込みじゃないと受付不可なケースがあります。
さらに、大抵の場合は地方自治体の制度融資と併行して申請することになるので金融機関を窓口にした方が金利などの条件が良くなり易いです。
ステップを踏んでプロパー融資を目指そう
保証協会の融資限度額は、
・無担保で8千万円
・有担保で2億円
です。
金額の上限的に次々と買い増し出来ないですが、最初はどうしても保証協会付きになってしまう事が大半です。
金融機関も事業実績のない法人・個人に自らリスクを背負い1億円を貸してくれる訳はないので、この辺は諦めるしかないでしょう。
①まずは保証協会付き融資(責任共有対象外)
②次に責任共有信用保証付き融資
③プロパー融資(支店長決済)
④プロパー融資(本部決済)
この順番で進んでいくのが現実的な目標ですね。
財務状況や売上実績が良ければいきなり②からスタートできますが、基本は①からのスタートでコツコツと積み上げていきます。
前述しましたが、保証協会は全国にあり各都道府県の融資制度と併用することで条件の良い資金調達ができます。
プロパー融資をいきなり目指すのではなく、まずは利用することをお勧めします。