不動産投資の運営にかかる経費
不動産を買う前から税金やランニングコストを正確に把握している人は案外少ないです。
これも「購入時の費用」と同じく、読み忘れは不動産投資家にとって一番許されないミスなので完璧に覚えた方が良いですね。
数年前まで主流だった、RCマンション一棟投資なんてコストがバカ高く、年間で家賃の1ヶ月分近くが消えてしまう物件もあります。
(エレベーターや機械式駐車場なんて最悪です)
買った後に面食らわない為に必ず押さえましょう。
①管理委託費
管理会社に管理を委託する際、毎月支払う費用です。
受け取り家賃の5%が相場で、管理内容は各社変わってきます。
(管理内容は契約書を確認しましょう)
地主系大家さんで多いのは管理会社に委託せず、集金から日々のトラブル対応まで自分でされている方もいますが、その場合は管理委託費は勿論かかりません。
(管理会社に管理を依頼した際にかかってくる費用です。)
私も会社員時代から管理を委託していますが、本業がある方や遠方物件を所有しているなら管理会社への委託は必須でしょう。
自分で全てをやると、数棟所有した位で立派なフルタイム業務になると思います。
②共有部水道光熱費
共用部の照明などは大家が負担します。
規模によりますが、小ぶりな物件なら数千円、私で毎月2,000円もかかっていない物件ばかりです。
女性入居者が多い物件で、共用部の電気代をケチって一斉退居に繋がったという話も聞くのでケチらない方が良いですね。
③固定資産税・都市計画税
・固定資産税
→土地や建物に課せられる税金
・都市計画税
→市街化区域内の土地や建物に課せられる税金
で、それぞれ「固定資産税評価額」を基に算出されます。
最高でも合計1.7%が限度ですが、各市町村の特例がある為実際は1.7%より少なくなる事が多いです。
固定資産税:1.3%
都市計画税:0.4%
の割合で年に1度納付書が送られてきますが、4回に分けて納付する事も可能です。
管理費・修繕積立金(区分マンション)
区分マンションを買ったら発生する費用です。
部屋を買うと、オーナー1人一人は「管理組合」の構成員になり、共用部の修繕や改築など、運営に関わることを組合員で協議し決めていきます。
建物は全員の所有物となる為、一戸毎に毎月「修繕積立金」を積み立てて建物を維持する費用に回す訳です。
さらに、管理組合に貯まっているお金の運営アドバイスや定期総会のお手伝いは通常だと管理会社が行います。
アパートの管理とは業務内容がかなり変わりますが、ここでも「管理費」がかかります。
ついでに言うと、この「修繕積立金」は要注意です。
管理費は相場とズレることはあまりないと思いますが修繕積立金は物件によって本当にバラバラです。
まず1つ目のチェックポイントは、
将来の修繕に備えた貯金がしっかりされてきているか?
です。
運営に無関心な組合だとびっくりするレベルで管理会社に丸投げしている為、言われるがままに、どうでも良い修繕を繰返し修繕積立金が底をついているマンションがあります。
なので、修繕積立金の残額は必ず確認しましょう。
2つ目は「大規模修繕計画」です。
管理会社が数年に一度、マンションの大規模修繕計画を提出してきます。
組合で可決承認されれば、それ以降はその計画に則って修繕積立金を各戸から徴収していく訳ですが、管理会社が提出する計画がめちゃくちゃ適当な時があります。
相場より高い原材料・施工費で計算されていたり、疑問が残るシミュレーションを基に全てが動いていく訳です。
反映されてしまうと、それ以降は割高な金額を徴収され続けます。
以上が必ずかかる経費で、これに加えて原状回復費用や突発的な支出が入ってきます。
不動産投資に限った話ではないと思いますが、経費というのは想定以上にかかるものです。
よく「物件価格の○○%が経費」という話もありますが、一つ1つをシミュレーションに入れて正確に計算すべきだと思います。