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2020.10.05

滞納トラブルへの対処法

滞納者への正しい対応

築古・地域最安家賃の物件を持っていますが、入居者の家賃滞納がたまに起きます。

「仕事がなくなった」「支払いを忘れた」など理由は様々ですが、今回はやむを得ない事情で滞納しているのではなく、「後回し」にしている悪質入居者を想定して対策をお伝えします。

滞納トラブルに対応できると「入居者がネックで売れ残っている物件」も購入対象になってくるので便利なスキルです。

ついでに言うと、滞納したお金は会計処理上は「売上」扱いされ課税されます。

お金は入ってきてないのに税金は払わなくてはいけないので滞納はすぐに解決しないと死活問題なのです。

「住居への支払いは後回し」という前提

普通の会社員だと「賃料」は最優先の支出項目だと思います。

水道や電気と並びインフラの一つとして入居時に引き落としの設定をしたり、とにかく部屋を借りている以上、「支払って当然」なもののはずです。

しかし、経験上家賃を滞納する人は高確率で「どうでも良いこと」にしっかりお金を払うのに、家賃は後回しにしています。

滞納者の自宅を訪れると猫を数匹飼っていたり、SNSで高級焼肉の写真をアップしていたり、チラッと見えたスマホの画面からゲームのアプリが見えたり・・・
趣味や娯楽にはしっかりとお金を使っている訳です。

つまり、こういう人たちにとって家賃は後回しな支出なのです。

嫌がることをするしかない

なので、残念ながら滞納者には(少数派のやむを得ない理由もあります)典型的な「嫌がること」をしないとお金は払いません。

まずは普通の手順に乗っ取って賃料請求をしていきます。

滞納1日目:電話・お尋ね連絡

この時点ではうっかり忘れているだけの可能性もあるので、お尋ねして督促書面の投函&電話連絡程度で良いでしょう。

滞納3日目:お尋ねして再確認

最初のアプローチで連絡が取れない場合は再度訪問して、投函した書面が無くなっているか確認します。
書面が無くなっているのに支払いがされていなかったり連絡がない場合、ルーズor悪質な入居者だと判断します。

滞納7日目:電話連絡

ここまでくると、何かしらの理由で家賃が払えなくなっている可能性が高いので個人はもちろん、勤務先に電話します。
何回も架電するので管理会社さんだけで対応するのが難しそうなら大家自ら積極的に電話しましょう。

滞納10日目:連帯保証人へ連絡

ここにきていよいよ連帯保証人へ連絡します。
連帯保証人への連絡は本人の許可が不要なので、遠慮せずにやって大丈夫です。

ここでの狙いは「連帯保証人を味方につける」ことです。

滞納14日目:訪問・覚書

2週間経過して家賃が支払われない様なら再度訪問します。
(ただし夜8時以降の訪問は法律上禁止です)

まずは債務者と直接会う事を目的に「債務がある事実」を認めてもらう訳です。
滞納した理由を確認しながら、場合によっては分割払いにするなど交渉の落とし所を決めていき、最後は必ず覚書など書面に話合いの事実を残す様にします。

場合によっては退居して貰う必要もありますが、とにかくここまでくると入居者の厄介さは相当なレベルである事が予想されます。

面倒でも絶対にうやむやにせず、今後の方針を書面で取り交わしましょう。

それでも払わない入居者

督促や交渉を続けても家賃の支払いがされない場合、ものすごく面倒ですが訴訟になります。
(日本では「借地借家法」という入居者への忖度が半端じゃない法律があるので、入居を継続したい入居者を追い出すのは本当に大変なのです。)

訴訟になると「建物の明け渡し請求」と「滞納家賃の請求」は別で行う必要があり、両方解決する為にはおおよそ「1年間&100万円」を見積もる必要がありますね。

少額訴訟制度を利用する

少額訴訟とはその名の通り、少額の訴訟の場合に利用できる訴訟です。

60万円以下の支払いを求める際に使える訴訟で、滞納家賃以外も

・入居者の過失による汚損・破損
・リフォーム費用の請求(本来払うべき費用全般)

など幅広い未払い理由で使えます。

現実問題、普通の訴訟をしても大家としては割に合わないことも多い為、こちらを利用する方が良さそうです。

悪質な滞納者への対応は一択しかない

なので、まともに対応すると非常に面倒なことがお分かり頂けると思います。

そもそも冒頭にお伝えした通り、悪質な滞納者は「家賃の支払いを後回し」にしているのです。

つまり、お金はどこかにある事が多いのです。

私の知り合いの保証会社さんは「退居プラン」というものを用意しており、悪質な滞納者へは法律で許される範囲で「嫌なこと」をします。

家の前で大声で「ハイ、いまから一緒に入金手続きにいきますよー」と言ったり、わざわざトラックで現れたり・・・相手が嫌がることをしているそうです。

理由は簡単で、そうでもしないと他のどうでも良いことにお金を使うからです。

出来れば訴訟に行く前に、入居者には自発的に払ってもらう方のが一番手間がかかりません。

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