避けている不動産のリスク【事例紹介】
不動産投資には色々なリスクがありますが、今日のブログは私、中村が避けているリスクについてです。
(とは言っても経験していない分、巷の情報や人から聞いた話を基に避けているだけなので、やってみると案外なんとかなる可能性はあります。)
特にサラリーマン投資家は解決できる問題に限界あるはずなので、身の丈を超えたリスクを取ると一発アウトになることだってあります。
例えば「利回り30%だけど、傾きと孤独死があった上に将来は再建築不可になる可能性がある」という物件だって市場には普通に売られているのです。
利回りが高い=物件価格が安いと考えてOKなのですが、何でもそうですが安いものには相応の理由があるわけですね。
ビジネスはリスクだらけ
こういうことを言うと「不動産投資は危ない!」と言う人が必ずいますが、そもそもリスクというのは「不確定なことに対応できない」状態です。
会社員で言うと、倒産やリストラはもちろん急な転勤やソリの合わない同僚・上司と働きペースを乱すのは自分ではコントロールできないのでリスクですよね。
不動産投資だと、かぼちゃの馬車など特定の会社に依存する投資もやはりリスクと言えるでしょう。
資本主義社会に生きている以上「順風満帆で安全な橋を渡って、なおかつ成功する」ことは至難の業なはず。
リスクは多かれ少なかれ、必ず現代人は取っているわけです。
問題はそのリスクがコントロールできるかが超大切ですよね。
上手くコントロール出来れば、不動産投資の利回りはキャッシュマシーンと化してあなたに現金をもたらしてくれます。
つまり私が避けているのは自分の手に負えない「コントロール不可」なリスクなわけです。
建物の傾き・地盤の緩み
色々な不動産投資本で紹介されています。
建物がシロアリに食われていたり、地盤が緩くなり傾いてきており、治すには高いコストがかかります。
(おまけに相当面倒みたいです)
建物を釣り上げたり、地質を改善する方法がありますが、いずれにしても数百万円単位(高いと700万など聞いたことがあります)の修繕費用がかかります。
そうなると、小ぶりなアパートならもはや建替えした方が良い気がしますし、そこまでの大工事が成功するかも心配ですよね。
「傾いており地盤が緩い」と分かった時点で購入対象から外しています。
ちなみに手軽に地盤の強弱を調べるには、”じぶんの地盤”というアプリが便利です。
GPSで自分がいる地盤の強さを判定してくれるので、現地調査時も必須のアプリです。
シロアリ被害が重症
これも代表的ですね。
シロアリは木材の中を食べるのでパッと見は被害が出ていると気づきません。
一見普通の天井に見えますが・・・
中はここまで被害にあっていることもあるのです(涙)
シロアリはタチが悪く、木材の内側だけを食べるので表面上は問題なくても食われており、ひどい場合だと指で押すだけ貫通するらしいです。
シロアリの駆除だけでもけっこうな費用がかかるのですが、食われた箇所の主婦区も合わせると修繕費用の中では高いほうに該当するでしょう。
※シロアリ駆除の費用相場
一般財団法人経済調査会の相場によると坪当たり1万円(㎡/3,300円)ほどかかるので小ぶりなアパートでも駆除だけで十万円かかってしまいます。
同調べによると、
大手上場企業やJAで坪1万円、地場企業やホームセンターで5,000~9,000円、個人経営や中小企業だと1,000円くらいからとかなり開きがあります。
シロアリも正しいジャッジができないので避けています。
権利関係が複雑で面倒臭い
通常、不動産の所有者は一人なのですが、例えば物件の前面道路を色々な人が所有しているケースがあります。
売却時はもちろん何かあったらいちいち所有者全員の許可(承諾書)を得なくてはなりません。
「共用道路だから使うのはお互い様、簡単に承諾書にサインしてくれるだろう」と思いがちですが難しくなる場合もあります。
そうなると、所有者全員にお金を払ってでも合意を取り付ける必要も出てくるわけです。
ここまでいくと面倒ですし、いくらで合意してくれるかも判断できないので避けています。
サラリーマン投資家でこの手の物件をまとめる人はレアで、プロのやることのそれですね。
難易度が高く、場合によっては数年ががかりの交渉になると思います。
ちなみに不動産投資のポータルサイトでよく見かける「私道有り」は、持ち分をもっていれば自分も対等に主張できるので問題ありません。
(持ち分の確認はもちろん必要です)
おまけ-会社員時代に感じた一番のリスク-
ところで先日こんなツイートをしました。
お伝えしてきた通り、私の中でリスクは「起こるか分からないことに自分で対応できない状態」を指すので、生殺与奪を他者に握られている会社員はよほどリスクが高いと思うのです。
いけ好かない上司に当たったり無駄な会議に出る必要があったり、急な転勤なども避けることはできません。
(その辺についてはこちらの記事に書いています)
それでも歯を食いしばって働く姿勢は素晴らしいと思いますが、やはり危険な状態なのは間違いないでしょう。
おまけにこういった不可避なイベントは年を取ればとるほど対応するのが難しくなります。
巷でよく言われる「チャレンジしないことが一番のリスク」はどうやら本当のようです。