不動産投資でローンの支払い遅延を起こしたらどうなるか
「不動産投資に興味がある」「夢の不労所得!」と意気込んでいても、実際に物件を買うのは10人に1人くらいだと思います。
不動産投資のハードルが高いのは借入額が大きく、返済不能となったときのことが頭をよぎるからでしょう。
少なくとも過去の私はそうでして、少し前まで「自己破産=人生の終わり」みたいなイメージがあり、一棟目のアパートを購入したときはドキドキしたものです。
不動産投資で貸し倒れが起きる確率
まずお伝えしたいのは、不動産投資で破産する人の割合は0.2%程だという事実です。
おまけにこの数字はスルガ銀行の数字で、不正や緩すぎる審査で融資していた銀行でこれくらいの割合なのです。
交通事故で命を落とす確率のほうが高そうですよね。
ほかのビジネスと比べ、家賃収入はコロナなど外部の影響や景気の変動を受けにくく、「10年前と比べて景気が悪くなった。そのせいで家賃が倍になった」なんて聞いたことがないと思います。
統計を見ても1990年前後から日本の家賃は数千円レベルでしか変わってなく、2017年年前後からは上昇すらしています。
最初に収支予測を立てて購入してしまえば、あとは想定家賃通りに稼働していく確率が極めて高いわけで、他のビジネスと比べると安定しているのは間違いないでしょう。
支払い遅延が起きると何が起きるか?
とは言っても破産した人の割合が0.2%なのであり、遅延した人はもっといるはずです。
おまけにこういう数字は懇意的な統計の仕方をする可能性もあるので、鵜呑みにはできません。
ローンの返済が遅れたら何が起きるのか不安ですよね。
実は私もうっかりミスをしてしまい、口座にあるお金を一気に移したとき1度だけ支払い遅延が起きました。
全く気付かなかったのですが遅延して3日くらいで銀行の担当者から電話がきます。
「すいません、他の口座にお金を移し過ぎました」と言って終わりだったのですが「支払いが厳しくなっているわけではありませんよね?」と確認されました。
なので第一段階は銀行の担当者から「支払いがされていませんが、何かありましたか?」という状況確認の連絡がきます。
ここで支払えば何の問題もありません。
しかし、支払いがそのままなさない場合は第二段階として「連帯保証人」に連絡がいきます。
不動産投資のローン返済に限ったことではありませんが、返済が滞った際「3ヶ月以内」に返済が復活できるか、が目安です。
3ヶ月経っても返済が再開されない場合、担当者が本社の回収役に変わり、「要注意人物」に分類されます。
こうなってしまうと、金融機関からの評価は最低最悪に落ちてしまいます。
(場合によっては債権を安価で違う業者に売りに出すため、銀行との関係は完全に途切れ、債券回収業者に厳しく取り立てられます)
物件の売却・競売
生命保険を解約したり、私財を売ったり、手を尽くしても返済が間に合わない場合は物件が競売or任意売却にかけられ、売れたお金がローン返済に充てられます。
そして、売ったお金で返済ができない場合は自己破産となります。
この段階になると、連帯保証人も含めすべての動産は処分され換金されます。
ちなみに「取り立てって怖そう」というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、普通の金融機関からの取り立てはもちろんですが、合法的に行われます。
職場まで押しかけたり、深夜に自宅に訪問してきたりはしないので大丈夫です。
聞いた話によると、普通の人が粛々と取り立てを進めていくそうです。
金融機関へは早めに相談を
不動産投資のローンに限った話ではなく、返済が厳しくなったら早めに借りた先へ相談するのが絶対良いです。
支払いスケジュールの変更や場合によっては金利を下げて月々の支払額を抑えてくれる可能性もあります。
しかし、ギリギリになって「頑張ったけどやっぱり返済が厳しいです」と言われると、金融機関も手がないはずです。
もし何かしらの事情で返済が厳しくなったら隠そうとせず、早めに報告してしまいましょう。