良い土地を見つける方法
不動産投資において「土地値」は重要な指標です。
最近は基本的に「土地値以下」の物件は売られていないので、銀行融資を使って物件を買ったとき、土地値まで残債が落ちていれば負けることはないのです。
逆に売買価格と乖離があればあるほど売却時に困ります。
(1億で買ったマンションの土地値が3,000万円しかない、という感じです)
売りたくても売れない状態になる為、手の打ちようがなくなってしまうのです。
金融機関も「もし賃貸経営に失敗したとき、この不動産を売ればウチからの借金は返せるかな?」という見方になるわけですね。
土地値の動きですが、都内の土地値は相変わらず伸び続けていますが、地方都市は微妙です。
赤の下向き矢印が目立つ通り、土地値が下がっている都市の方が日本では多く、人口減少が叫ばれる秋田県や青森県が土地値最下位ですが、今後もこの流れは続くと予想します。
しかし、ここからが大切です。
上のグラフはあくまで各都道府県の「平均」なので、細かく見ていくと上昇している土地もあるのです。
こちらは埼玉県の土地値ですが、県で見ると埼玉の土地は下がっているものの、蕨や大宮、他チラホラと上がっている場所もあることが分かりますよね。
なので、一律に下がっているわけではなくて、購入候補を見つけたら都道府県で見るのではなく細かく見れば魅力的な土地が隠れているかもしれないわけです。
今回は私が物件を購入するときに「勝ち組の土地」か「負け組の土地」かを判断している方法を一つお伝えしていきます。
全国時価マップだけ
利用するのは「全国時価マップ」です。
手順も簡単で、
- ①全国時価マップに調べたい土地の情報を入力する
- ②「相続税路線価等」を選択
- ③過去3年分の相続税路線価を確認する
3年間上昇し続けていればOKで、そうでない場合は黄色信号という超単純な見分け方です。
しかし注意するのは、単純すぎるやり方ではあるものの「上昇し続けていても買ってはいけない土地もある」ということです。
「土地値が上がり続けている=人気がある土地」と判断して良いのですが、その分不動産投資家も参入してくるので割高な価格で売られていることが多くあります。
大切なのは、あくまで投資して収支が回るかどうかであり、土地だけを基準に判断してしまうと建物の適正価値を見誤ることがあります。
おすすめの土地の傾向
ということで、土地の価値が上昇し続けており、なおかつ近隣相場と比べて適正価格で売られており、収支が回るなら申し分ありません。
しかし、そんな土地は中々買えないのも事実。
経験上、わたしのお勧めは全国時価マップで検索した際、「過去3年間、横ばいが続いてたり、1~2度上昇しているエリア」です。
こういうエリアは街自体がそこそこ充実していて、賃貸需要もあるものの人気は普通で、良くも悪くもパッとしないことが多いです。
そこまで人気はないので割安に買えたり、賃貸経営も上手くいく可能性が上がり、なおかつ土地値もキープしているため売却時も困りません。
人口が増えてても空室率が上がっているエリアもある
ここからは土地の見分け方とは少し違いますが、賃貸需要のバランスが良いことが前提ですよというお話です、
銀行融資が出やすく、数年前に流行った土地値投資に影響されて「土地値が高い=良い物件」と感じてしまう人が多いようですが、賃貸経営と土地値は相関しません。
例えば神奈川は人口は増えているものの、アパートの空室率は上がっています。
新築でも入居が決まらないこともザラにあるようですが、ここ10年くらいで節税対策目的のアパートが乱立したことで空室率が上がったみたいです。
こういうエリアでのアパート経営はもちろん難易度が上がるので要注意だと思います。
ということで、購入候補物件が出てきたら、地価の動向や賃貸需要を踏まえつつ判断していくべきですね。